働き方改革に取り組んだ背景
働き方改革に着手したのは2017年からですが、その背景には3つのポイントがあります。
1つ目は、「和菓子市場の変化と職人気質による人材育成の限界」です。昨今は、スーパーやコンビニエンスストアなど和菓子がどこでも手に入り、差別化が難しい状況です。また、かつての和菓子業界は、個々の職人の技術に依存し、見て覚えながら経験を積んでいく、感性や長年の勘による製造手法が主流でした。しかし、働き手不足が深刻化し、古い体質での職人の育成や人材確保に限界を感じていました。
2つ目は、「女性社員のキャリア中断による人材流出」です。以前は、入社した女性社員の多くが、中核を担う人材として活躍できるタイミングで、結婚や出産と同時に退社していました。こうした状況に対し、当社の代表も「キャリアを諦めるのは、会社にとっても本人にとってももったいない」という懸念を抱いていました。
3つ目は、「2017年の工場リニューアルの契機」です。新たな製造現場の整備に合わせて、これまでの生産体制を抜本的に見直し、勤務制度と社員の意識改革を同時に進めました。2018年には、製造工程において不可欠であった職人の勘やレシピを、論理的・科学的根拠に基づいてデータで可視化しました。製造現場の機械化も進めて、属人的な生産体制からチームで生産性を高める体制に移行しました。
