取組事例紹介

日本一を目指し充実した福利厚生制度の導入

#キーワード

福利厚生制度 休暇制度

株式会社日本空調北陸

「きれいにしよう日本の空を」を合言葉に、空調衛生設備、建設・デザイン、設備メンテナンス及びエコ事業の4つの事業を柱としています。SDGsにも積極的に取り組んでおり、太陽光発電などの再生可能エネルギーの利用促進を図り、カーボンニュートラルと脱炭素社会の実現に努めています。社員の福利厚生制度やワークライフバランスを推進するための休暇制度等について、総務・経理部の牧野部長と小島さんにお話を伺いました。

各部門の働き方に応じた公平で柔軟な制度設計

当社の働き方は、業務内容や職種によって休日や勤務形態が大きく異なります。完全週休2日制が可能な部門のほか、お客様のビルや病院などに常駐してシフト制の交代勤務を担う部門や、元請け事業者の働き方に合わせて休日の勤務を要する部門もあります。また、メンテナンス業務は、季節により繁忙期があり、特に夏場では、トラブルの発生等によって昼夜問わず対応を要することもあります。このように、多様な各部門の働き方に対応するため、基本的には、公平性や柔軟性に配慮して福利厚生制度等を設計するよう努めています。

「社員ファースト」の理念に基づく充実した福利厚生制度

当社は、創業以来、「社員ファースト」の理念の下、社員を大切にする制度と社風を築いており、「福利厚生日本一」を目指して、充実した制度を整えています。

特に、社員の間で好評なのが、国内・海外を選択できる毎年の社員旅行です。本人分の旅費は会社で全額負担しており、予算によっては家族分の旅費も一部負担しています。当社の勤務形態から社員全員が参加できる旅行は難しいため、国内の場合は、家族やグループ単位で参加できるようにしています。なお、2025年度では、海外で4か所、国内で7か所の旅行先を選定しています。

このほかにも、スポーツカーの貸出し(使用したガソリン代の半額を会社負担)や、3人目以降の出産に対する出産祝い金(100万円)の支給、帰省手当(30歳までは年2回、31歳以降は年1回)の支給など、これまでにないユニークな制度設計にも取り組んでいます。

また、2024年8月には、新社屋が完成し、社員が健康維持やリフレッシュなどのために自由に利用できるトレーニングコーナーやレクリエーションスペースのほか、開放感のある屋上スカイラウンジやカフェコーナー、大型モニター付きの大会議室なども整備されています。社員が自由に交流やリフレッシュできる職場環境は、社員の間でも好評で、気持ちよく日々の仕事に取り組むことができます。


福利厚生の充実から人材の確保につなげる

これらの福利厚生制度は、社員を対象としたアンケート結果や、採用又は昇格試験における社長との面談の際に届いた社員の声を反映したものです。事業の拡大だけでなく、日々の休暇の取得やスケジュール調整などで生じた欠員を補充するためにも、人材の確保は大変重要な課題です。そのため、採用時には、特徴的で充実した福利厚生制度を求職者に積極的にアピールすることで、少しでも多くの人に当社を選んでもらえるように努めています。実際に入社した社員のなかには、入社した理由として、福利厚生の充実を挙げる社員もいました。

社員のプライベート等に配慮した休暇制度

社員のワークライフバランスの向上のため、有給の特別休暇制度も充実させています。リフレッシュ休暇は、完全週休2日制が難しい現場の社員を中心に、社員旅行の前後で5日間取得できます。また、アニバーサリー休暇は、本人と一親等の家族の誕生日や結婚記念日などに合わせて年1回取得でき、多くの社員が利用しています。そのほかにも、災害に限らず、地域行事などのボランティアとして参加する際に年3回まで利用できる災害ボランティア休暇や、小学校6年生までの子を持つ社員を対象に法定の子の看護等休暇とは別に3日間取得できるキッズサポート休暇も設けています。当社では、お盆や年末年始に年次有給休暇を取得するよう推奨しているため、年次有給休暇の付与日数が少ない若手社員にとっては、これらの特別休暇を利用してプライベートを充実させることができ、大変喜ばれています。

そのほかにも、育児短時間勤務制度については、法定要件を上回る小学校卒業まで利用できるほか、男性の育児休業の取得も推進しています。数日から1週間の取得者が多いですが、1か月間取得予定の社員もいます。ただし、長期取得には、取得者の収入面の課題もあるので、メリットとデメリットをしっかり伝えて検討してもらえるよう努めています。

今後の課題

今後は人材育成を課題の一つと認識しています。これまでは、現場の管理監督者が社員教育を担っていましたが、2024年4月から階層別の社員研修を導入しました。資格取得費用の補助や表彰制度もあり、社員のスキルアップとキャリア形成を積極的に支援しています。また、今期はDXによる働き方改革にも取り組んでおり、ICTやアプリの活用のほか、ペーパレス化も検討中です。

なお、当社では、技術職や有資格者が多く、定年後も多くの社員が継続雇用で働いており、約20%の社員が60歳以上であるため、今後は、介護と仕事が両立できる職場環境の整備に配慮していく必要があると考えています。

株式会社日本空調北陸

  • 従業員数 287名
  • 〒930-0010 富山市稲荷元町1丁目1-11
  • 設立:1977年10月
  • 事業内容:空調設備設計・施工、給排水衛生設備設計・施工、クリーンルーム設計・施工、浴場設計・施工、消防施設設計・施工、空調附帯電気工事、設備メンテナンス業務、運転管理業務、太陽光発電システム設計・施工・売電
  • https://www.nikku-hokuriku.co.jp/