●休みを取得しやすい環境で仕事と家庭の両立を支援

弊社では、仕事と家庭の両立を支援するためには、社員の生活に起こりうる様々な状況に対応できるようにすることが重要であると考えています。このため、休暇制度については、年次有給休暇とは別に年間5日付与されるライフサポート休暇、私傷病等に対応する休職制度、育児や介護による休業制度、配偶者の転勤時に最大３年まで帯同可能な休職制度などを整えています。特に育児に関する制度においては、女性だけではなく男性も育児休業を取得しやすい職場環境整備のために、総務担当と職場上司が連携して、対象者に制度詳細を説明する時間を設けています。

年休については会社からも取得を推奨しており、年間最低18日取得を目標としています。取得にあたっては、状況により見直し可能な「年休取得計画」を各部署で作成しております。それにより、製造部門では班単位でスケジュール調整ができ、互いに仕事を補えるサポート体制も整えられるため、安心して年休を取得することが可能となり、仕事と家庭の両立がしやすい環境になっていると思います。

●身近な存在になりつつある不妊治療

近年、不妊治療件数は増加傾向にあり、社会的な要請が高まっています。弊社では今までそういった治療の際、年休やライフサポート休暇での対応となっていました。しかし、不妊治療は投薬による体調不良が発生したり、急な通院が必要になったりと、治療が突発的かつ長期に渡ることもあり、社員に大きな負担がかかる場合もあります。社員のキャリアと不妊治療を両立させるための選択肢を提供することで、社員の勤続に対する意欲向上を図ることを目的として2021年より不妊治療休職制度を導入しました。

●キャリアを継続しつつ不妊治療を行なってもらうために

不妊治療休職制度は、入社1年以上で、休職基準に該当する不妊治療を受け、不妊治療休職終了後も引続き勤務する意思のある社員を対象に、一人につき１回取得できます。原則として分割取得はできませんが、不妊治療の通院日数や治療回数を考慮し、最大で１年間休職できます。 

この制度を取得した社員はまだいませんが、各部署の管理職には部下から不妊治療休職の相談があった場合のマニュアル「仕事と不妊治療の両立に向けて」を配布しています。取得に伴う体制作りやその間の処遇の説明や調整などのガイドラインを整備しており、社員が必要な時に安心して制度取得できるように努めています。

●安心・安全に働ける環境を

このような取組みは、総務のカウンターパートである労働組合から様々な社員の声を集約してくみ取り、会社がどういう方向に進むべきか、労使双方で協議しながら社員のワークライフバランスの充実を図るよう進めています。 

コマツグループ全体としても、会社の発展には社員の雇用を安定させることが不可欠であり、人材を欠かすことはできません。その人材が今後もキャリアを継続し、安心・安全にいきいきと長く働ける職場環境を整備すること、社員へ状況に応じた柔軟な働き方ができる制度を提供することが会社の務めと考えています。

●人材は企業成長のかなめ

現在、新卒者や経験者の採用においては、求職者が会社に求める評価基準として、休暇制度の充実度や柔軟な勤務体制が求められる傾向にあります。優秀な人材の採用は、企業として成長のかなめとなります。人事の諸制度をさらに進化させ、将来の変化にも順応していくために、フレックスタイム制・在宅勤務制度の成熟を図り、誰もが活躍できる会社の体制を強化していきます。

また、階層別教育や各種技術者教育などの教育プログラムを充実させ、各業務部門でのエキスパートの育成を目指します。

社員が働きやすい環境でなければ会社の成長は見込めません。まずは安心・安全を第一とし、福利厚生の充実を高めて、足腰のしっかりとした強い会社にしていきたいと思っています。